IPv6 Part 1 -アドレス表記-
概要
インターネットの普及に伴い、IPv4アドレス不足が懸念されるようになりました。IPv4アドレス全体を管理するIANAの各地域を担当する下部組織では、契約解除等によるIPv4アドレスの返却・再割り当てを行っていますが、将来的には枯渇する見込みです。
IPv4アドレスの枯渇に対応するため、IPv6アドレスが誕生したのは20年以上前になります。あまり普及していないように見えるIPv6ですが、先日NTT docomoが「IPv6シングルスタック方式の提供を開始」しました。
本記事では、徐々に普及しつつあるIPv6について記載したいと思います。
アドレス表記
IPv6アドレスは、以下のルールに基づいて表記します。
- IPv6アドレス長は128bit(IPv4アドレス長は32bit)
- 1ブロックを16bitで構成し16進数で表現する(IPv4は1ブロックを8bit、10進数で表現)
- ブロックを : (コロン)で区切る(IPv4は .(ピリオド)で区切る)
- a – f は、小文字を使用する
省略表記
IPv6アドレスの表記は、一部が省略可能です。以下のルールに基づいて、省略表記することが推奨されています。
- 各ブロックの先頭の(連続した)「0」は省略
- "0000"は"0"に省略
- "0000"ブロックが連続した場合、1回に限り"::"に省略可能
- "::"を使用して可能な限り省略
- "0000"ブロックが1つだけの場合、 "::"を使用してはならない("0"とする)
- "::"を使用して省略できるブロックが複数ある場合、最も多くのブロックが省略できるブロックを省略
- 省略できるブロックが同数の場合、前方を省略
例えば、先に示したアドレスは以下のように表記できます。
- 第2ブロックの先頭の「0」を省略
- 第3、4ブロックの連続した「0」を省略、第6、7ブロックの「0」を省略
- 最終的に、以下のアドレス表記になる
ネットワークIDの表記方法
IPv4アドレスと同様に、IPv6アドレスは< ネットワークID >< ホストID >に分かれます。IPv6では、ネットワークIDをネットワークプレフィックス、ホストIDをインターフェースIDと呼びます。 ネットワークプレフィックス長を示す場合、< IPアドレス >/< プレフィックス長 >の形式で記述します。
ノードアドレス例:
ネットワークプレフィックス例: